虫歯などで歯科治療の経験があると、詰め物や被せ物をしている歯があるかもしれません。 詰め物や被せ物が取れてしまった時は、どのように対処したら良いのでしょうか。

詰め物・被せ物が取れる原因

歯科治療で入れた詰め物や被せ物が取れてしまうことがあります。取れてしまうのに考えられる原因は3つあります。

  • 経年劣化によるもの
  • 虫歯によるもの
  • 歯ぎしりや食いしばりなどの力によるもの

経年劣化によるもの

詰め物・被せ物の自体の劣化、接着に使われた歯科用セメントの劣化が考えられます。
保険適用で金属の詰め物・被せ物をした場合、金属には金銀パラジウム合金が使われます。金銀パラジウム合金は経年劣化により、変形や変質が起きます。5年〜7年が寿命と言われています。 また、接着に使われる歯科用セメントも劣化が起きます。セメントが劣化すると、詰め物・被せ物が外れる原因になります。

虫歯によるもの

虫歯

詰め物・被せ物と、歯質の間から虫歯になることがあります。
二次カリエスと言われます。虫歯になると、詰め物・被せ物が取れやすくなります。 特に詰め物・被せ物の劣化により隙間ができている場合は、汚れが溜まりやすく、虫歯のリスクが高くなります。

歯ぎしりや食いしばりなどの力によるもの

歯ぎしり食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合や、噛み合わせの力が強い場合、詰め物・被せ物が取れやすくなります。

詰め物・被せ物が取れた状態を放置するリスク

詰め物や被せ物が取れた場合、そのまま放置するのは良くありません。最悪の場合、その歯が使えなくなってしまうこともあります。 できるだけ早めに歯科医院を受診するようにし、受診するまでの間は取れてしまった部分の歯で固いものを噛まないように注意しましょう。 放置すると具体的に次のようなリスクがあります。

歯が欠ける・割れる

詰め物・被せ物が取れた歯は、残った歯質が剥き出しになっており、薄く脆い部分があります。そのまま放置すると歯が欠けたり、割れるリスクがあります。 最悪の場合は、大きく破折してしまい、残った歯が使えなくなってしまうこともあります。

虫歯が悪化する

虫歯により詰め物・被せ物が取れた場合には、虫歯を取り除く必要があります。 虫歯は自然に治ることはありませんので、放置すると悪化します。

詰め物・被せ物が取れた場合の対処法

突然、詰め物・被せ物が取れると驚くかもしれませんが、慌てずに対処をするようにしましょう。対処法は次の通りです。

取れた詰め物・被せ物を保管する

取れた詰め物・被せ物は、再び使用して再着できる場合があります。 また使えなくても、取れてしまった状況がわかるため、歯科医院を受診の際に持って行った方が良いです。 取れた詰め物・被せ物は、小さい容器などに保管するようにし、受診の際に持参するようにしましょう。

自分で戻さない

取れた詰め物・被せ物は、自分で戻さないようにしましょう。戻す時に、無理な力がかかると、残った歯を傷めてしまうことがあります。 稀に「自分で、接着剤でつけてしまう」という方がいますが、もってのほかです。絶対に止めましょう。

早めに歯科医院を受診する

歯科医院に連絡をし、早めに受診をするようにしましょう。 詰め物・被せ物をつけた歯科医院であればより良いですが、引越しなどで通えない場合もあるでしょう。取り付けた時と違う歯科医院でも問題ありません。

優しい力で歯磨きを行う

詰め物・被せ物が取れてしまった歯は、でこぼことしており、汚れが溜まりやすくなっています。優しい力で丁寧に歯磨きをして、汚れを取り除くようにしましょう。強い力で擦らないようにしましょう。 ブラシで触るとしみる場合には、そっとしておくようにしましょう。

詰め物・被せ物が取れた歯で固いもの噛まない

詰め物・被せ物が取れた歯は、薄く脆くなっています。固いものを噛むと、歯質が欠けたり割れるリスクがあります。できるだけ反対側の歯で噛むようにしましょう。

予防歯科で詰め物や被せ物を長持ちさせよう

予防歯科は、虫歯や歯周病になる前に予防をする診療科です。定期的に予防歯科で通院することは、詰め物や被せ物を長持ちさせることにつながります。

定期健診

当院の予防歯科では、患者様のお口の状態に合わせた間隔で、定期健診を行なっています。 定期健診では、虫歯や歯周病のチェックをするだけでなく、すでに治療をした歯の詰め物や被せ物のチェックも行います。 詰め物や被せ物の噛み合わせが良くない場合には、調整も行なっていきます。 定期健診を行うことで、詰め物・被せ物に異常がある場合に、早く気がつき対処をすることができます。劣化が見られる場合には、残った歯に影響が出る前に、作り替えを検討することも可能です。

定期的なクリーニング

定期的なクリーニング

定期健診と合わせて、定期的なクリーニングをおすすめしています。 専用の器具を使って、普段は除去できない歯石や歯垢を除去し、細菌の集合体であるバイオフィルムを破壊します。詰め物・被せ物をしている歯が、隙間から二次虫歯になるのを予防します。

ブラッシング指導

ブラッシング指導

患者様お一人お一人に合った、歯磨き方法の指導を行います。 詰め物や被せ物をしている歯の清掃方法もお伝えして行きますので、ご自身によるケアで詰め物・被せ物を長持ちさせることができます。

まとめ

詰め物や被せ物が取れてしまったら、早めに歯科医院に連絡し、受診をすることが大切です。
取れてしまったまま放置すると、歯が欠けたり割れるリスクが高くなり、虫歯が悪化することがあります。最悪の場合は、その歯が使えなくなってしまいます。 詰め物・被せ物が取れたら、慌てずに詰め物・被せ物を小さな容器などに保管し、受診する時に持参するのが良いでしょう。 詰め物や被せ物は劣化による寿命がありますが、丁寧にケアをすることで、長く使い続けることができます。保険の詰め物・被せ物は5年ほどで劣化してきますが、劣化の無い自費のセラミックやジルコニアであれば、ケア次第でかなり長く使い続けることが可能です。
予防歯科で詰め物・被せ物を長持ちさせ、お口の中全体の健康を維持していきましょう。
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