インビザラインで過蓋咬合は治る？放置した場合のリスクや期間・費用を解説
インビザラインで過蓋咬合は治る？放置した場合のリスクや期間・費用を解説
目立つワイヤー矯正はできれば避けたい。
でも過蓋咬合は本当にインビザラインで治せるの？――そんな不安にお答えします。
インビザラインで治療できるケースと難しいケース、放置したときのリスク、期間や費用の目安までをわかりやすく解説します。
あなたに合う進め方を、一緒に考えていきましょう。
過蓋咬合（深い咬み合わせ）は、上下の歯を噛みしめたときに上の前歯が下の前歯を深く覆っている状態を指します。鏡で見ると下の前歯がほとんど見えない、噛むと前歯同士が強く当たる、上の前歯が下の歯茎に触れることがあります。
この状態が続くと、歯のすり減りや欠け, 知覚過敏, 顎への負担, 口元の見た目の悩み, みがき残しの増加などにつながりやすくなります。
背景には骨格の形, 歯の並び方, 口呼吸や舌・唇の癖などが関係します。
まずは「下の前歯が隠れるほど覆っていないか」を目安に、自分の噛み合わせをチェックしてみてください。
過蓋咬合（深い咬み合わせ）は、生まれつきの体質だけでなく、顎の成長のしかたや毎日のくせなど、いくつかの要因が重なって起こります。
ここでは主な原因をわかりやすく説明します。
顔つきや顎の形は家族に似ることがあり、上顎・下顎のバランスや歯の大きさも影響します。成長の段階で上下の顎の発育差があると、上の前歯が下の前歯を深く覆いやすい状態になりやすくなります。
口を閉じたときの下顎の位置が後ろ寄りだったり、上下の顎の高さが低めだったりすると、噛み合わせが深くなります。顎周りの筋肉の使い方や、口を開け閉めする習慣も噛み合わせに影響します。
前歯が内側・外側に傾いている、奥歯の高さが不足している、歯と歯の並ぶスペースが足りないなど、歯の生え方や並び方の特徴でも過蓋咬合は起こります。
乳歯から永久歯への生え替わりのタイミングでスペース不足があると、より深く噛み込みやすくなります。
指しゃぶりや唇を噛むくせ、歯ぎしり・食いしばりは、前歯や奥歯に力が偏ってかかり、前歯が覆いかぶさる形を強めることがあります。長く続くと歯の位置が少しずつ変わり、深い噛み合わせにつながります。
インビザラインで治せる過蓋咬合はあります。ただし、歯の並び方だけの問題か／顎の位置の問題を含むかで対応が分かれます。
ここでは「治せるケース」「難しいケース」をわかりやすく解説します。
●軽度〜中等度の過蓋咬合：下の前歯が少し隠れる程度。骨格のズレが小さい。
●歯の傾きが主な原因：前歯の角度や奥歯の高さのバランスで深く噛み込んでいる。
●スペースが確保できる：歯列の形を整えながら前歯をわずかに圧下（少しだけ下げる）、奥歯を挺出（少し持ち上げる）して噛み合わせを浅くできる。
●補助機能が使える：バイトランプ（上の前歯の裏側に小さな“当たり”を作る機能）で奥歯が当たりやすくなり、深い噛み込みを緩和。
●顎間ゴムで上下の歯の位置関係を整えやすくなる。
●装着時間を守れる：1日20〜22時間の装着・清掃管理を続けられる。
※これらに当てはまる場合は、マウスピース単独で過蓋咬合の改善を目指せることがあります。
●骨格の影響が大きい：下顎が後ろ寄り、上下の顎の高さが低いなど、顎の位置の問題が強い。
●被さりが非常に深い：下の前歯がほとんど見えず、上の前歯が下の歯茎に触れてしまう。
●奥歯が低い・すり減りが強い：奥歯の高さが不足していて前歯に負担が集中。
●重度のスペース不足やガタつき：歯を動かすための余地が少ない。
●顎関節の症状が強い／開閉口が不安定：噛み合わせの設計に配慮が必要。
このような場合は、ワイヤー矯正との併用、アンカースクリュー、まれに外科的治療を検討することがあります。どの方法が合っているかは、診査で判断します。
まずは現状を見極め、あなたに合う治療計画を一緒につくっていきましょう。
過蓋咬合（深い咬み合わせ）を治療しないままにすると、歯・歯茎・顎関節に負担がかかりやすくなります。次のようなトラブルにつながることがあります。
前歯同士が強く当たることで、エナメル質が削れてしまい、欠けの原因になります。知覚過敏が出ることもあります。
上の前歯が下の歯茎に触れて、出血や腫れを招くことがあります。
噛み合わせが深いと歯みがきが行き届きにくく、プラークが残りやすくなり、むし歯や歯周病につながる可能性が高くなります。
顎関節に負担がかかり、開閉時の音や痛み、口の開きづらさにつながることがあります。
サ行が言いにくい、口元が重たく見えるなど、日常のコミュニケーションにも影響します。
上記のサインがある方は、現在の噛み合わせの状態を一度確認しましょう。
状態に合わせた治療計画を立てることで、将来的なトラブルを防ぎやすくなります。
インビザラインで過蓋咬合を整える期間・費用は、噛み合わせの深さや歯の動かし方で変わります。ここでは目安をまとめます。
●軽度〜中等度：約１年〜2年
アライナー交換は7〜14日ごと、来院は6〜8週ごとが一つの目安です。
●深めの噛み合わせ／併用が必要なケース：約２年半から３年
追加アライナーで微調整を行うことがあります。
インビザライン矯正： 550,000円～880,000円（税込）
ワイヤー矯正 ： 550,000円～880,000円（税込）
※上記はあくまで一般的な目安です。
過蓋咬合の状態や、ワイヤー矯正併用・外科手術併用によって期間・費用は変わります。
まずはお気軽にご相談ください。
当院では、まず「骨格による深さか／歯の位置や奥歯の高さによる深さか」を精密検査で見極めます。そのうえで、インビザライン（バイトランプや顎間ゴムを活用）を中心に、ワイヤー併用や外科との連携まで含めて、噛み込みの深さを減らし前歯のすり減り・歯茎の傷・顎の負担を抑える計画を比較検討します。
治療前には3Dシミュレーションで「どこまで浅くなるか」「治療期間の目安」「費用の内訳」を共有し、来院間隔や追加アライナーの可能性なども丁寧にご説明します。
見た目をできるだけ目立たせたくない、仕事や学校に合わせたいといったご希望にも配慮します。まずはお気軽にWEB無料カウンセリング予約をご利用ください。
あなたの過蓋咬合の原因に合った整え方を一緒に決め、納得できる計画で治療を始めましょう。