「気づくと口が開いている」「舌がどこにあるのが正しいのかわからない」「前歯に舌が当たっている気がする」――このようなお悩みはありませんか。
舌の位置は普段あまり意識しないものですが、実は口呼吸や飲み込み方、歯並びやかみ合わせにも関わる大切なポイントです。
特に大人の方は、無意識の癖が長く続いていても、自分では気づきにくいことがあります。ですが、まずは正しい舌の位置を知り、ご自身の状態を確認することで、見直しのきっかけをつくることができます。
この記事では、舌の正しい位置、セルフチェックの方法、舌の位置が乱れているときに起こりやすい問題、今日から意識したい直し方やトレーニングについてわかりやすくお伝えします。

正しい舌の位置とは

舌の位置は、ふだんあまり意識することがないかもしれません。ですが、話すときや食べるときだけでなく、何もしていないときに舌がどこにあるかは、お口まわりの状態を考えるうえで大切なポイントです。
一般に、舌は上あご側にやさしく収まっている状態が自然な位置とされており、前歯を押したり、下に落ちたりしている状態は望ましいとはいえません。

正しい舌の位置は上あごのスポット

正しい舌の位置のイメージ

正しい舌の位置は、上の前歯のすぐうしろにある、ふくらみの少し奥のあたりです。ポイントは、舌先だけをそこに当てるのではなく、舌全体が上あごにふんわり沿うように収まっていることです。
上の前歯の裏に強く当たっている状態は、正しい舌の位置とは異なります。

「どこかわかりにくい」と感じる方は、舌先で上の前歯の裏側をなぞり、そのまま少しだけ奥へ動かしてみてください。触れたところの少しくぼんだ位置が、目安になることがあります。
まずはその場所を知るだけでも、舌の置き方を見直す第一歩になります。

舌が正しい位置にあるときの口元の状態

舌が正しい位置にあるときは、あごまわりにも余計な力が入りにくく、自然にリラックスしやすくなります。
反対に、何もしていないときに口が開きやすい、舌が下の歯のあたりにある、前歯に触れているといった場合は、舌の位置が安定していない可能性があります。
こうした状態が続くと、飲み込み方や口呼吸の癖にもつながることがあります。

舌に力を入れすぎないことも大切

舌を正しい位置に置こうとすると、「しっかり上あごに押しつけなければ」と思う方もいます。しかし大切なのは、強く押し当てることではなく、自然に触れている状態を保つことです。
強く力を入れすぎると、舌やあごまわりが疲れたり、かえって不自然な癖になったりすることがあります。最初はうまくできなくても問題ありません。
まずは「舌先の位置」と「ふんわり上あごにつける感覚」を覚えることから始めると、無理なく続けやすくなります。

あなたは大丈夫?
セルフチェック

舌の位置をセルフチェックするイメージ

舌の位置は、ふだん無意識になっていることが多いため、自分では乱れに気づきにくいものです。何もしていないときの舌の置き方や、飲み込むときの動きを確認すると、今のご自身の癖が見えてきます。
舌が前に出やすい癖は「舌突出癖」と呼ばれることがあります。

普段の舌の位置を確認する方法

まずは、何もしていないときの舌の位置を確認してみましょう。リラックスした状態で口を軽く閉じたとき、舌先が上の前歯のすぐ後ろではなく、その少し奥の上あごにやさしく触れていれば、自然な位置に近い状態です。
反対に、舌が下の歯の内側に落ちていたり、上の前歯の裏や前歯そのものに当たっていたりする場合は、舌の置き方に癖があるかもしれません。

鏡を見ながら確認すると、よりわかりやすいです。唇を閉じたときに無理に力が入る、気づくと口が開いてしまう、舌が落ち着かないといった場合は、舌の位置だけでなく、口呼吸やお口まわりの筋肉の使い方も関係していることがあります。

飲み込むときの舌の動きをチェックする方法

次に、飲み込むときの舌の動きも見てみましょう。唾を飲み込むときに、舌が前に出て前歯を押すような動きになっていないかを意識してみてください。こうした動きが続くと、歯並びやかみ合わせに影響することがあります。
確認するときは、鏡の前で軽く唇を開けて飲み込んでみるとわかりやすいことがあります。飲み込むたびに舌先が前に見える、口元に力が入りすぎる、あごにしわが寄るといった場合は、舌やお口まわりの使い方に偏りがあるかもしれません。
飲み込みにくさやむせ、強い違和感がある場合は、自己判断せず歯科医院へ相談しましょう。

舌の位置が乱れている人にみられやすいポイント

舌の位置が乱れている方には、共通するサインがいくつかあります。たとえば、口がぽかんと開きやすい、口呼吸になりやすい、前歯に舌が当たりやすいといった状態です。舌突出癖のサインとして口呼吸が挙げられており、さらに、歯並びやかみ合わせの乱れにつながることがあります。
また、舌のふちに歯のあとがついている場合もあります。ただし、歯のあとには舌の位置以外の要因が関係することもあるため、ほかの症状とあわせて見ることが大切です。
これらのポイントがいくつか当てはまる場合は、舌の位置や飲み込み方に癖がある可能性があります。まずは自分の状態を知り、無理のない範囲で見直していくことが改善の第一歩です。気になる症状が続く場合や、歯並び・かみ合わせへの影響が心配な場合は、ご相談ください。

舌の位置が悪いと
起こりやすい問題

舌の位置は、普段あまり意識されないかもしれません。ですが、舌がいつも下がっている、前歯に当たっている、口が開きやすいといった状態が続くと、お口まわりの使い方に偏りが出てしまうことがあります。
こうした舌の癖が口呼吸や歯並び、発音、飲み込み方に関わっていることがあります。気になる症状がある場合は、早めに見直していくことが大切です。

口呼吸やお口の乾燥につながる

舌が正しい位置に収まらず、口が開きやすい状態が続くと、鼻ではなく口で呼吸する癖につながることがあります。口呼吸が続くと、お口の中が乾きやすくなり、ねばつきや不快感を覚える方もいらっしゃいます。
お口の乾燥は、会話のしづらさや飲み込みづらさにつながることもあります。もちろん、乾燥の原因は舌の位置だけではありません。ただ、口が開きやすい方や、無意識に口呼吸になっている方は、舌の位置を見直すことが改善のきっかけになることがあります。

歯並びやかみ合わせに影響することがある

舌がいつも前歯に当たっていたり、飲み込むたびに前へ押し出すような動きがあったりすると、少しずつ歯やかみ合わせに負担がかかることがあります。特に、舌で前歯を押す癖が続くと、歯並びに影響する可能性があります。
ただし、歯並びは舌の位置だけで決まるものではありません。骨格や筋肉のバランス、呼吸の仕方、日常の癖など、さまざまな要素が関係します。そのため、舌だけを見るのではなく、お口全体の使い方を含めて考えることが大切です。

発音や飲み込みに違和感が出ることがある

舌の位置や動きに癖があると、発音しにくくなったり、飲み込むときに余計な力が入ったりすることがあります。患者様のなかにも、「話しにくい感じがする」「飲み込むときに口元に力が入る」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
こうした違和感は、舌の使い方を見直すことで気づけることがあります。毎日のことなので見過ごされやすいのですが、発音や飲み込みに少しでも気になることがある場合は、舌の位置にも目を向けてみてください。

口元やフェイスラインの印象に関わることもある

舌の位置が安定せず、口が開きやすい状態が続くと、口元がゆるんで見えたり、すっきりしない印象につながったりすることがあります。実際に、口元の印象が気になって相談に来られる方のなかには、舌の位置や口の閉じ方に癖があるケースもあります。
口元の印象は骨格や筋肉などさまざまな要因に左右されますが、舌の置き方や口の閉じ方を見直すことが改善のきっかけになることもあります。

舌の正しい位置の直し方と意識したい習慣

舌の位置は、1日で急に変わるものではありません。ですが、毎日のなかで少しずつ意識していくことで、舌の置き方やお口の使い方が変わっていくことはあります。
大切なのは、無理に直そうとすることではなく、まずは正しい位置を知り、日常の癖を見直していくことです。難しいことを一度に始める必要はありません。できることから少しずつ続けていくことが、改善への近道になります。

正しい位置を覚えることから始める

まず「正しい位置がどこか」を自分でわかるようになることが大切です。舌先は、上の前歯のすぐうしろではなく、その少し奥にある上あごのふくらみに軽く触れるのが自然な位置です。そこに舌先がやさしく触れ、舌全体も上あごにふんわり収まっている状態を目指します。
最初は違和感があって当然です。これまで無意識に違う位置に舌を置いていた方ほど、「これで合っているのかな」と感じやすいものです。まずは気づいたときに舌の位置を確認し、少しずつ正しい場所を覚えていきましょう。

鼻呼吸を意識して口を閉じる

鼻呼吸はとても大切です。口が開いていると舌が下がりやすくなり、正しい位置を保ちにくくなります。そのため、普段から口を軽く閉じ、鼻で呼吸することを意識してみてください。
ただし、無理に口を閉じようとして力を入れすぎる必要はありません。唇をぎゅっと閉じるのではなく、自然に閉じられている状態が理想です。普段から口が開きやすい方は、舌の位置だけでなく、鼻づまりや呼吸の癖が関係していることもあります。気になる場合は、そのままにせず一度相談していただくことをおすすめします。

飲み込むときに前歯を押さない

舌の癖は、何もしていないときだけでなく、飲み込むときにもあらわれます。飲み込むたびに舌が前に出て前歯を押すような動きがあると、少しずつ歯やかみ合わせに負担がかかることがあります。舌の位置を整えたいときは、飲み込むときの動きも一緒に見直すことが大切です。
飲み込むときは、舌先を上あごの正しい位置に軽く当てたまま、前歯を押さないよう意識してみてください。最初は難しく感じるかもしれませんが、何度か確認するうちに少しずつ感覚がつかめてきます。飲み込むたびに口元やあごに強く力が入る方は、舌の使い方に癖がついている可能性もあります。

姿勢や口周りの力みも見直す

舌の位置は、舌だけで決まるものではありません。猫背になっていたり、下を向く時間が長かったり、口元に余計な力が入っていたりすると、舌が下がりやすくなることがあります。そのため、舌の位置を直したいときは、姿勢やお口まわりの力の入り方も一緒に見直すことが大切です。
たとえば、スマートフォンを見るときにうつむく時間が長い方や、無意識に食いしばる癖がある方は、お口まわりが緊張しやすい傾向があります。舌を正しい位置に置こうとするときも、力で頑張るのではなく、首や肩、口元をできるだけリラックスさせることを意識してみてください。舌が自然に上あごに収まりやすくなり、無理なく続けやすくなります。

自宅でできる舌のトレーニング

舌の位置を整えるためには、正しい場所を知るだけでなく、その位置を保てるように練習することも大切です。無理なく続けられる方法から取り入れ、毎日少しずつ意識していきましょう。

舌の正しい位置を覚える練習

まず取り組んでいただきたいのが、舌の正しい位置を覚える練習です。舌先を、上の前歯のすぐうしろではなく、その少し奥のふくらみに軽く当ててみてください。その位置に舌先が自然に触れた状態を、まずは短い時間でも意識してみましょう。
最初は「ここで合っているのかな」と迷うかもしれませんが、何度か繰り返すうちに感覚がつかみやすくなります。大切なのは、強く押しつけることではなく、やさしく触れている状態を覚えることです。気づいたときに舌の位置を確認する習慣をつけるだけでも、よい練習になります。

あいうべ体操

あいうべ体操は、お口まわりや舌をしっかり動かすためのシンプルなトレーニングです。「あー」「いー」「うー」「べー」と、口と舌を大きく動かしながら順番に発音します。最後の「べー」では、舌を無理のない範囲で前に出します。
この体操は、お口まわりをしっかり動かすきっかけになり、普段あまり使えていない筋肉を意識しやすくなります。声を出しにくい場面では、口の動きだけでも構いません。大切なのは、力任せに行うことではなく、口や舌を大きく丁寧に動かすことです。

舌の位置が改善されないときは徳島市にある横山歯科医院へ相談を

舌の位置は、毎日の意識やトレーニングで少しずつ見直していくことができます。ただ、セルフケアを続けてもなかなか改善しない場合や、自分では正しい位置がわかりにくい場合もあります。
また、口呼吸が続いている、前歯に舌が当たる癖が強い、歯並びやかみ合わせへの影響が気になるといった場合は、早めに相談していただくことが大切です。

ご自身では小さな癖と思っていても、歯並びやかみ合わせに関係していることがあります。一人で悩まず、気になる場合は早めにご相談ください。
徳島市で舌の位置やお口の癖が気になっている方は、横山歯科医院までお気軽にご相談ください。今のお口の状態を確認したうえで、どのようなことを意識するとよいのか、どんな対応が必要なのかをわかりやすくお伝えいたします。

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